- S t o r y - 



・Day 1, 午前11時50分 フリーウェイ

・Day 1, 午後  1時27分 ダイナー

・Day 1, 午後  4時42分 ショッピングモール



Day 1, 午前11時50分 フリーウェイ

フリーウェイの事故から目覚めた彼女は、長い間自分が気を失っていたことに気がついた。
裏返った車から這い出した彼女は、助けを呼ぼうと警察に電話をかけるが通じない。時間を見てみると今は午前11時50分。
落ち着いて見回せば周囲は事故車だらけ。
もしかすると大規模な災害で通報が殺到し、回線がパンクしているのかもしれない。
彼女は大切な事を思い出した。自分は親戚の家に預けている妹、シンディを迎えに行く途中だったのだ。
もしこの周辺と同じような状況ならば、シンディの身が心配だ。
それに事故を起こしてから半日近く自分は気を失っていたらしい。
昨日の夜に迎えにいくはずだったシンディも私の心配をしているに違いない。
とにかく通じる電話を借りるか、誰か助けを呼ばなければと考える彼女の前に、人影が近づいてきた。
ヨタヨタと歩くその太った男はトラック運転手のようだが、体の半分が事故でぐちゃぐちゃだった。 生きているのが不思議なほどの大怪我だ。夢遊病のようにゆっくり進む男の目は白濁して虚ろである。
近づいてはいけないと直感した彼女は、ゆっくり距離をとって別の人を捜そうと周囲を見回すと、フリーウェイの道路工事の案内人が停止プレートを掲げて立っていた。思わず彼女は駆け寄ったが、道路工事の案内人の背面には致命傷としか思えない無惨な傷が深々と刻まれ、背骨どころか脳まで見えかけている。
彼女は理解した。この人たちは「死体」だ。周囲を見回してみれば、他にも人影はある。しかしそのどれもが緩慢に揺らいでいる。
ということは、すべてがさっきの太った運転手やこのねじれた案内人と同じ「死体」なのだ。
死体が動いている、という現実と恐怖を前に、彼女の脳裏をよぎったのはシンディの姿だった。
シンディが待っている。 彼女はダウンタウンを目指し、フリーウェイから駆け出した。
一刻も早く、愛する妹の元へ行かねばならない。
死者が動き始めた街で、彼女の長い1日が始まった・・・                ↑page top

 


Day 1, 午後1時27分 ダイナー

ゾンビがいるフリーウェイから、どうにか脱出したヒロイン。
彼女は、遠くに見えるフリーウェイ沿いのドライブインダイナーを目指すことにした。そこまで行けば電話がある。この事態を誰かに知らせ、助けを求められるかもしれない。
やがてダイナーの駐車場にたどり着いたものの、希望はたちまち消え失せた。転倒して両足が切断されたバイカーが、仰向けでもがいていたのだ。

彼女は気付かれないように脇を抜け、ダイナーに向かった。ドアを開けて入ってみると、床は血の海で、椅子の陰や床に倒れている人の手足が見える。ここも得体の知れない惨劇があったのだ。
すると店の右奥からウェイトレスが現れた。口の周りが血だらけで、目は虚ろに白濁。
彼女はテーブルを挟んで、そのままテーブルごとウェイトレスを壁際に押しのけた。
その途端、反対側で大きな音がして、振り返ってみると、体格のいい初老のコックが立っている。だが喉元を大きくえぐられた傷がまだ生々しく、彼の目もまた白濁していた。ゾンビだった。
電話なんか無理だ。逃げるしかない。と思った瞬間、コックがフライパンを振り上げて襲ってきた。 すかさず彼女は手近にあった椅子をコックめがけて投げつけた。すると今度はその音に気付いたかのように、床に倒れていた死体が起き上がり始める。1人、また1人・・・。

彼女は、店の外に飛び出した。いますぐこんな場所から離れなければならない。だが移動する方法がない。あの足のないゾンビは事故を起こしたバイカーだ。それなら、そのバイクが、どこかにある。そう思いついた彼女がバイクを探すと、少し離れたところに横転したバイクがあった。
見ればバッテリーがアガっているだけでどこも壊れていない。彼女はバイクに駆け寄り車体を起こす。このバイクなら運転できる。
これでシンディの元まで行ける! ギアを入れ、押し掛けでエンジンをかけると、エンジンは一発で掛かり、彼女は駐車場を飛び出した。
シンディの待つダウンタウンを目指して。                ↑page top

 



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